
NordLynx(ノードリンクス)はNordVPNがWireGuardを基に開発した新しいプロトコルです。
NordVPN 3.3.0バージョン以降で利用することができます。
OpenVPNの代わりにNordLynxによるVPN接続をすることで、NordVPNの通信速度やセキュリティを向上させます。
この記事では
NordVPNが開発した業界注目の新しいプロトコル「NordLynx」について説明しています。
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- 2013年からVPN利用
- 海外メディアのフリーランス含むVPN特化記事執筆4年以上
- 20以上のVPNプロバイダを自費購入でレビュー・比較済み
NordLynxとは?
NordLynx(ノードリンクス)はNordVPNがWireGuardを基に開発した新しいプロトコルです。
VPNサーバーへの接続を高速化し、接続速度を向上させ、個人データとオンラインアクティビティを非公開に保つように設計されています。
現在NordLynxは、Windows、macOS、Android、iOS、およびLinuxデバイスで使用できます。
VPNプロトコル
VPNプロトコルは、VPNソフトとVPNサーバー間の接続を成立させるためのルールです。
よく知られているプロトコルはOpenVPN、IKEv2、Wireguardなどです。
さまざまなVPNプロトコルがさまざまな機能用に設計されています。
たとえば、OpenVPNは非常に安全で信頼性が高いため、接続がハッキングされるリスクなしに個人情報を送信するために利用されます。
OpenVPNとIKEv2は最も人気があり確立されたプロトコルであり、最も安全なオプションと認識されています。
一方、NordLynxはWireGuardプロトコルに基づいて構築されています。
WireGuardは利用可能な最速のプロトコルと広く見なされていますが、ユーザーの匿名性に関連するセキュリティ上の問題がいくつかあります。
そうした懸念があるため、NordLynxはWireGuardの欠陥をNordVPN独自の最先端のセキュリティと組み合わせることで回避し、通信速度もセキュリティ強度も最大限に活用します。
NordLynxの仕組み
NordLynxをより理解するには、WireGuardについて少し知っておく必要があります。
WireGuardの特徴は非常に軽量なことです。
OpenVPNが70,000行のコードに対して、WireGuardプロトコル全体はわずか4,000行のコードで構成されています。
通常、コードが少ないと接続が高速になる傾向にあり、VPNへの接続時間の短縮とプロセッサの負荷の軽減にも繋がります。
また、コードが軽量だと、セキュリティの側面でも役立ち、セキュリティ担当者がコードを効率的に監査できるようになります。
WireGuardの主なセキュリティ問題は、静的IPアドレス(常に同じIPアドレス)が提供されることです。
常に静的IPを提供するには、サーバーにユーザーが実際に契約しているIPアドレスを保存する必要があります。
もしハッキングされたり、情報を盗むマルウェアが仕込まれてしまえば、個人情報が流出する恐れがあります。
これがWireGuardよりもOpenVPNが未だに広く好まれて使われる理由です。
NordVPNの解決策
NordVPNはダブルNAT(ネットワークアドレス変換)システムを導入し、WireGuardソフトウェアを再構築することで、この問題に対処しました。
この方法により、ユーザーの実際のIPアドレスをVPNサーバーと共有する代わりに、外部の安全なデータベースを介してユーザー認証をします。
また、静的IPアドレスに加えて、セッションごとにランダム化された新しいIPアドレスを各ユーザーに提供します。
NordLynxはダブルNATシステムを追加することで、個人を特定できる情報(IPアドレス)をサーバーに保存することなく、安全なVPN接続を確立できるようにします。
外部データベースについて心配する必要はありません。
有名な監査サービスであるプライスウォーターハウスクーパースによって独自に監査および確認されているため、NordVPNの厳密な0ログポリシーは保証されています。
NordLynxのメリット・デメリット
すべてのVPNプロトコルには長所と短所がありますが、当サイトによるテスト結果ではNordLynxには短所よりもはるかに多くの長所があることがわかりました。
唯一の欠点は、他の古いプロトコルほど試験走行がされていないことです。
しかし、長所(優れた速度、およびNordVPNがWireGuardのセキュリティ問題を解決したという事実)はこの短所をはるかに上回っています。
NordLynxの速度
NordLynxについて知っておくべき重要なことは、超高速であるということです。
広く使用されている他の2つのVPNプロトコルであるOpenVPNとIKEv2と比較して、NordLynxがどれだけ高速であるかテストをしました。
OpenVPNとIKEv2はどちらも、速度とセキュリティを優先する確立されたプロトコルです。
OpenVPNは一般的に業界スタンダードであり、最も安全なオプションであると同時に高速であると考えられています。
IKEv2はサーバーに高速で接続するため、特にモバイルユーザーにとって利用可能な最速プロトコルの1つです。
速度検証
NordVPNソフト内で、OpenVPN,IKEv2,NordLynxのプロトコルを切り替えて、5つの異なる地域のサーバーに接続し、速度テストを行いました。
VPNを使用しない場合の平均インターネット速度は63.80Mbpsです。
以下の表では、プロトコルの切り替えにより失われた速度を指標としており、数値が低いほど高速です。
NordLynxは5つのロケーションのうち3箇所で最速のプロトコルであり、他の2つのテストではわずかに遅いだけでした。
ロケーション/プロトコル | NordLynx | OpenVPN | IKEv2 |
アメリカ | 3% | 2% | 15% |
イギリス | 3% | 4% | 14% |
ドイツ | 5% | 10% | 4% |
オーストラリア | 16% | 32% | 16% |
日本 | 13% | 19% | 14% |
テーブル時の平均インターネット速度は63.80Mbpsなので、損失数値は比較的小さいですが、それでもNordLynxがほかのプロトコルより高速であることはわかります。
NordLynxについても印象に残ったのは、VPNサーバーへの接続がどれだけ迅速に確立されたかでした。
テストでは、OpenVPNとIKEv2の両方を使用してサーバーに接続するのに(特にオーストラリアや日本のような離れた場所で)通常3〜4秒かかり、場合によってはそれ以上かかりました。
一方、NordLynxはほぼ瞬時にすべてのVPNサーバーに接続されました。
NordVPNは使用するプロトコルに関係なく高速接続を提供していますが、接続時間を短くしたいならNordLynxが最適なオプションです。
NordLynx有効化
NordLynxを有効化する手順を紹介します。
- 画面左下のメニューアイコンをクリック
- Generalメニューの中から[VPN Protocol]からNordLynxを選択
まとめ
この記事ではNordVPNが開発した業界注目の新しいプロトコル「NordLynx」について説明しました。
NordLynxはWireGuardを基に開発した新しいプロトコルで、軽量なコードのため、通信速度のセキュリティの向上、接続確立時間短縮、バッテリー消費の改善など様々な恩恵があります。
実際に通信速度テストでもOpenVPNやIKEv2よりも速度が速い傾向にあり、もし遅いとしてもわずかに遅いという結果でした。
NordLynxを利用するために追加料金を支払う必要はありません。
これからNordVPNを購入する方も、料金は以前と変わりませんのでご安心ください。
NordLynxはすべてのOSで利用できます。
NordVPNは30日間の返金保証期間がありますので、実際にNordLynxを試してみたい方はぜひそちらをご利用ください。